芦屋の家II期は山の麓の自然豊かな住宅街にあり、その敷地形状はレベル差が約6.5mある南面する斜面地であった。敷地の北側の高い部分に3階建ての住宅を配置し、大阪湾を望むことのできる開放的な南側の斜面に庭園を計画した。
まず、高低差のある敷地特性を活かし、レベルの異なる3つのテラスを計画することを提案した。最上段には、セカンドリビングとの一体利用が可能な「ビューテラス」を計画。テラスの上部には軒があり夏の暑い日差しや降雨を遮ってくれる。そこからは、芦屋の街並み、大阪湾、広大な空が融合した素晴らしいパノラマ景観を眺めることができる。中段には「リラクゼーションテラス」を計画。庭園を象徴するオリーブの古木と作り付けのテーブルとソファが特徴の空間である。敷地東側の階段沿いの高い壁がテラスのプライバシーを確保し、ガーデンパーティとしての利用も可能である。下段には緑陰豊かな「グリーンシェードテラス」を計画し、緑の生気を感じながら穏やかに散策できる空間を創出した。これら3つのテラスをステップ状の緑地や階段でつなぐことにより、垂直・水平方向の視線の変化に富んだきめ細やかなシークエンスを伴う回遊性のある立体庭園が生み出している。
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所在地 兵庫県芦屋市
用 途 個人邸
設 計 建築:株式会社中村潔建築設計事務所
庭園:大林ランドスケープ設計事務所
施 工 庭園:関西造園土木株式会社
竣 工 2018年05月
内 容 基本設計、実施設計、工事監理
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